強くガッと(ガッと)

時にそっと(そっと)

「忍びの国」を観てきました。

嵐の大野智さん主演映画「忍びの国」を観てきましたので、ネタバレなしの感想を書きたいと思います。主に知念侑李くんについてです。

 

非常にカジュアルな歴史劇で、歴史小説とかが大好きな方にとっては少しポップすぎると感じられたかもしれません。ですが史実に基づいた物語ですし、「誰もが楽しめる」という点では本当によくできていると思いました。
ギターロックみたいな音楽であったり踊るようなアクロバットであったり、若い世代や海外の方が観られることも意識して演出を固めていかれたのかなと思いました。私はそもそも映画がそこまで好きではないので、そういう立場からしても大変観やすく、終始楽しめる作品でした。
 
大野さん本当にハマり役でしたよね。普段の気怠げで冴えない雰囲気からの、アクロバットのシーンでの激しい動きのキレと軽やかさ。あれはズルイ、誰もが魅了されます。それから、終盤のお芝居には泣かされました。一瞬で涙がぼろっと溢れました。
脇を固める役者さんたちはもう、言うまでもなくお見事でした。映画全体に重厚感を与え、物語がより洗練されたものになっていました。
 
そして知念くんに関して。私は知念くんがめちゃくちゃ好きなので、映画を観た方の彼の演技についての感想を執念深く検索してみましたが、9割方高評価でした。それ以外の評価も数件見かけましたが、取るに足らない意見ばかりでした(失礼)。ジャニオタだけでなく多くの方が今回の彼のお芝居を評価しているようです。
ひたすら可愛かったとかヒロインだったとかいう感想も見かけましたが、私は今回の彼に可愛らしさはあまり感じませんでした。役柄的に、若さといじらしさみたいなものはありましたが。
知念くん演じる信雄には、とにかく強さを感じました。みっともなさがアイデンティティみたいな人物像ではありましたが、根本的には決して弱い人物ではないのだろうなと。ギリギリまで虚勢を張ることのできる強さと、感情を吐露できる強さがありました。本当に人間らしく、強く、魅力的な役をもらったのだなと嬉しくなりました。あのシーンは何度でも観たい。あれだけ激しく絶妙に幼稚な感情の動きを表現できる彼の演技力。本当にたまりませんでした。一方あのシーンでは彼の顔面の整い具合にハッとさせられました。ああもう一度観たい。
 
今後の俳優業について、映画の宣伝番組で彼はイケメンの役はあまり…といった話をしていました。それから、舞台挨拶の際には(大野さんと)アクションコメディ映画に出演したいようなことを言っていたと思います。でも、私はどちらかというとゴリゴリの重たい作品で演じてほしいです。大河ドラマとか。平たく言えば、V6の岡田くんとか、嵐の二宮くんあたりが起用されるような役柄といいますか。もちろん知念くんの実力はまだ先輩方には遠く及びませんし、重厚な歴史映画で主演を張るタイプではないような気もしますが。偉大な役者さんに囲まれて、緊迫感で満ちた厳しい現場に身を置いてほしいのです。器用な人ですから、まだまだ圧倒的に成長できる力があると確信しています。
それからもう一つやってほしいのが、ミュージカルです。今回お芝居でも頭角を現し始めた印象は受けましたが、やはり彼の最強の魅力はしなやかなダンスです。ダンススキルと歌唱力、表現力がどこまでも厳しく求められるミュージカルで、彼の魅力を全力で爆発させてほしい!!そう願ってやみません。歌唱力についても、もう一段階レベルアップできると思いますし。
 
今回の映画、公開前日にふと思い立って、地方の劇場では初回の座席もまだ空きがあったので観に行ったんですが、思っていた以上に良くて、チケットを買い足して2日目も観ました。
まだご覧になっていない方はぜひ劇場へ。